TREASURE★CHEST

果たして長続きするのだろうか?と思いつつ、今日まで続いているブログ

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メタリズムXXⅦ

2018年 01月21日 18:07 (日)

今年に入って一発目のヘヴィ・メタル記事となります。

このブログでもたびたび登場するバンドですが、やはり彼らは必要です(笑)


クレイドル・オブ・フィルス「ゴッドスピード・オン・ザ・デビルズ・サンダー」(2008年)

ブラック・メタル・ヴァンパイア クレイドル・オブ・フィルスの8thアルバム。
ジャンヌ・ダルクと共に戦い、英雄と呼ばれた青髭ことジル・ド・レイ。ジャンヌが火刑に処された後、精神に異常をきたした彼は幼い少年を次々と誘拐しては自らの欲求のために残忍な方法で殺害してゆく連続殺人鬼に成り果てる。そんな英雄からシリアル・キラーへと転落してゆく彼の血塗られた人生を描いた一大コンセプト・アルバム。
やはりクレイドルは他のバンドとはレベルが違う。大仰さの戻ったシンフォニックな作風に加え、リズム隊が一段と強靭になった。長丁場で複雑な展開の曲が多い中でも、一切の乱れなくタイトなリズムをキープし続けるのはもはや職人芸の域に達していると言える。
ヘヴィさも暴虐さも以前より増しており、ダニ・フィルスの高音デス・ボイスも復活。
血腥くも妖しく、耽美で不穏でおどろおどろしい雰囲気がアルバム全体を覆い尽くしている。それら怒涛のサウンドが作中で語られる青髭が辿る狂気の転落人生と相まって聴く者に大きな恐怖を与える作りとなっている。
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ダークネス・インカーネイト

本当の色

2017年 12月29日 01:53 (金)

音楽記事も今年最後。
やはり彼らを登場させないわけにはないかない。

デシタル、ダンス・ビート主体だった80年代。
J-POP路線~ブルーズ、ハード・ロック・サウンドへと変化を遂げた90年代。
ミクスチャー・ロック、ヘヴィ・ロック色が色濃くなった2000年代。
次々と新境地を切り開いた2010年代から現在。

デビュー30周年。
前作からおよそ3年振りとなる記念すべき20作目のタイトルは「DINOSAUR」。
ダイナソー=恐竜、または巨大で動かしがたいものという意味である。
本格的なハード・ロックをやるバンドは日本でB'zくらいという話を聞き、さらにB'zのツアー・サポートとして長年行動を共にしているドラムのシェーン・ガラースは「DINOSAURという言葉には同時に古くて時代遅れという意味もある」と言った。それを聞いた二人は「面白いじゃないか」とニヤリとしたそう。時代遅れなとどいうネガティヴな意味さえも面白いと捉えるポジティヴな発想が非常にB'z的である。

まず1曲目のタイトル・チューンから斬新。
未だかつてギターで恐竜の咆哮を再現した人物が松本氏以外にいただろうか(笑)。
続くイントロはどこかオリエンタルな雰囲気と王道のハード・ロックが絶妙に混ざり合った重厚感溢れる仕上がり。その後展開されるサウンドは待ってましたと拍手したくなるほどB'z節全開である。
その後は、どこか各年代のB'zが透けて見えるような懐かしさを感じさせつつ、今の彼らでしか作れない新しさとが一体となった曲たちが満載。
決してゴリゴリのハード・ロックばかりでなく、彼らが影響を受けた様々な音楽を取り入れた内容は個人的にはいい意味で期待を裏切ってくれたと思う。
不思議なノリを持つ「ハルカ」のどかな雰囲気を持ちながらも突き抜けた印象のある「SkyRoket」や円満な解決を見せないバラード「Purple Pink Orange」などは新境地か。
かつてのように言葉を詰め込みすぎない歌詞、一聴しただけでは気付けない小技の数々。円熟味を増したギタリスト松本、ボーカリスト稲葉のテクニックが万遍なくちりばめられた充実作であり、これに留まらないぞいう意志表明も感じる意欲作。
しかし、これだけの年数活動しながらも「誰もまだ本当のオレの色を知らない」なんて言葉は、彼らにしか言えない。
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属のBDは、今年の夏に行われたROCK IN JAPAN FESTIVALのステージを完全収録。
どの世代でも盛り上がれるアップ・テンポなナンバーだけで構成された圧巻のステージは一見の価値あり。
この時、舞台袖ではフェスに参加したバンドたちがこぞって見ていたという(笑)。
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この構図。昔と全然変わってねぇな・・・。
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Dinosaur


CHAMP

メタリズムXXⅥ

2017年 12月23日 01:53 (土)

結局年内にすべての作品の紹介は無理っぽいなぁ。
今回は、プログレッシヴ・ハード・ロックというジャンルの草分け的存在となった偉大なバンドだよ!


ボストン「ウォーク・オン」(1994年)

その名のとおり、1976年(ちなみにまだSPEED★KING生まれてない)にアメリカから登場したハード・ロック・バンド。
メンバー全員で曲を作るのが一般的なバンド形態のグループとしては異色で、創設者のトム・ショルツがすべての楽曲を制作している。また彼はボーカル以外のすべてのパートを一人で演奏しているため、バンド結成は彼の作った楽曲を忠実に再現できるメンバーが集められたという経緯がある。
アルバム・リリースのインターバルが非常に長いバンドとしても有名で、1976年のデビュー・アルバムである「ボストン」(日本盤タイトル「幻想飛行」)から1978年の2ndアルバム「ドント・ルック・バック」までが2年という間隔であったのを最後に、その後1986年に3rdアルバム「サード・ステージ」、1994年にこの4thアルバム「ウォーク・オン」、2002年に5thアルバム「コーポレイト・アメリカ」がそれぞれ8年かかり、そこから6thアルバムの「ライフ、ラヴ&ホープ」までは何と11年も空いている。
キャリアおよそ40年近くの活動期間で、ベスト盤を除くとオリジナルはたったの6枚。しかし、全世界でのアルバム・セールスは7,500万枚にのぼるという驚異のバンドである。
トム・ショルツは同時に発明家でもあり、今でも世界中のミュージシャンに愛用されているギター・エフェクター ロックマンを開発した人物でもある(その他、数々の発明品を生み出し、特許を取得した天才)。これほど異色なミュージシャンも珍しい。おそらくこれから先もこの才能に匹敵する人物は二度と出てくることはないであろう。
肝心のサウンドだが、当時は既にデジタル全盛期であったにもかかわらず、録音は信じられないことにアナログテープで行われている。
分厚く重ねられたギターに、近未来的なシンセサイザー、透き通るようなコーラス。難しい印象のあるプログレッシヴ・ロックをハードロック・サウンドへと転化させ、さらに聴きやすくキャッチーに仕上げた腕は本当に見事である。いわゆるプログレッシヴ・ハード・ロックと呼ばれるジャンルの先駆け的な存在。
それぞれのパートが複雑に絡み合い、まるで立体パズルのような壮大な楽曲の数々。奥行きのあるスペイシーなサウンドは誰にも真似出来ず、未だに彼らの作り出すサウンドを超えるバンドは登場していない。
宇宙船ボストン号とはよく言ったものである。
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サレンダー・トゥー・ミー



ウィー・キャント・メイク・イット

メタリズムXXV

2017年 11月30日 02:20 (木)

前回、ドライヴも厳しい季節になったとか書きましたが、ぶっちゃけ今は行きたい心境だったりします。
私は基本的に誰も走っていない道路を明るくなってゆく空を時々眺めながらゆったり走るのが好きですが、最近見事に全然行ってません。
新しいコースも開拓したいし、どこかにいい田舎道とかないかな。

もちろん、ドライヴのお供はこんな音楽です(笑)
いやいや、なかなかどうしてバカにできませんよ?早朝からヘヴィ・メタルってのも実に爽快なもんなんですって!


スレイヤー「シーズンズ・イン・ジ・アビス」(1990年)

以前紹介した「レイン・イン・ブラッド」、続いてスピードを落として強靭さを増した「サウス・オブ・ヘヴン」を挟んでリリースされた5thアルバムにして、スラッシュ・メタルの名盤のひとつ。
スピード感溢れるスラッシュ・ナンバーは変わらずアグレッシヴで文句なし。ミドル・テンポでヘヴィな楽曲も高速チューンに負けることなく独特な存在感がある。詞世界も実に好戦的で血生臭く、おどろおどろしく残虐。
キレと厚みの増したスラッシュ・リフ、時に聴かせるクールなギター・ソロ、ドスドス響いてくるドラム等、すべてに於いて格段にレベル・アップしており、速さだけではなく、力強さだけでもない、彼らにしか作りえないサウンドに仕上がっている。
楽曲の配置がよく考えられているというだけでなく、トラックとトラックの間隔を出来る限り短くしてアップ・テンポ→ミドル・テンポとリズムが変わる際の僅かなテンションの途切れをなくすことでアルバムは一直線に繋がり、頭から最後まで張りつめたような緊張感が漂っているのも高ポイント。
「レイン・イン・ブラッド」ではスピードを極めた。「サウス・オブ・ヘヴン」では残虐性を極めた。そして、この「シーズン・イン・ジ・アビス」はスレイヤーの世界を極めたと言っても過言ではない。
(個人としてはこちらの方が好みである。)
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デッド・スキン・マスク



ウォー・アンサンブル

メタリズムXXⅣ

2017年 11月19日 17:09 (日)

寒くなってきましたね・・・。音楽聴きながら窓開けてドライヴも厳しい季節に。
しかし、私ゃ辞めませんぜ。アニソンもボカロ曲も・・・そしてヘヴィ・メタルも!!


パラドックス「コリジョン・コース」(2001年)

1986年、ドイツにて結成されたスラッシュ・メタル・バンドの3rdアルバム。
2ndアルバム「ヘレシー」(1989年)でそれなりの評価を得たが、そのアルバムリリース後に解散。当時、11年振りに復活したとコアなメタル・ファンの間で話題になった。
復活後はメンバー・チェンジを繰り返し、ボーカル&ギターのチャーリー・スタインハウワー以外のメンバーは流動的で、実質彼自身のプロジェクトになってしまっているが、ヘヴィ・メタル作品としては極めて優秀である。
アコースティック・ギターの静かなイントロから一転して、ツイン・リードギターによる分厚くノイジーでザクザクとした強力なギター・リフで幕を開ける展開はメタリカにも負けないくらいだ。
スラッシュ・リフがとにかく際立っているが、聴かせるべきポイントでは華麗でメロディアスなフレーズやソロもビシッと決めてくるところが憎い。
ベイエリア・スラッシュとはまた違ったウェットでマットな質感が特徴で、ジャーマン・メタルの伝統である様式美も随所で感じる。
吐き捨て型やシャウト気味のボーカルが多いスラッシュ・メタルに於いてはやや珍しく、メロディーをしっかりと歌い上げるスタイルであり、それがかえって斬新。しかし、決して感情的になるのではなく、力強くもどこか淡々とした無機質な印象を受ける。
音質に少々難があるのだが、それもプラスの方向に働き、アルバム全体が霧に包まれているかのような妖しげな雰囲気を醸し出している。
数あるスラッシュ・メタルのアルバムの中でも、個人的には非常にレベルの高い作品だと思う。
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ブレイムド・フォー・ナッシング